ホロスコープの読み方について解説 ・・・ 西洋占星術
占い師・麻衣
基本的なホロスコープの読み方
西洋占星術は非常に緻密に組み立てられており、
その代名詞とも言えるホロスコープは非常に多くの情報を含んでいるため、
ホロスコープの読み方には様々な方法があり、またかなり複雑です。
本サイトでは、ホロスコープの読み方・作成方法をほとんど知らない方でも、
ご自分の運命や恋人との相性を占えるようになっていますが、
ホロスコープの読み方・作成方法を知ることにより、
占い結果に対してさらに理解が深まるため、占いをより楽しむことが出来るようになるでしょう。
ここでは、まず、最も基本的なホロスコープの読み方について解説します。
ホロスコープは、惑星、星座およびハウスで構成されています(太陽、月、冥王星
は惑星ではありませんが、ホロスコープ占星術では惑星として扱います)。
これらの構成要素の意味は、以下の通りです。
- 惑星 ・・・ 基本的な機能
- 星座 ・・・ 有する特徴
- ハウス ・・・ 発揮される分野
すなわち、ホロスコープ上の、どの惑星が、どの星座にあり、どのハウスに属するかによって、
『惑星が表すあなたの基本的な「機能」が、星座が表す「特徴」を持ち、
ハウスが表す「分野」で発揮される』と読みます。
ここで、注意すべきことは、惑星と星座の関係は比較的ゆっくり変化しますが、惑星とハウスの関係は地球の自転に伴って変化します。
したがって、ハウスを使用する場合、すなわち、どういった分野で自分の力が発揮できるかを知る場合には、生まれた時刻が重要になります。
ホロスコープの読み方・・・その1:惑星が表す基本的な「機能」のキーワード
ホロスコープ上の惑星が表す基本的な「機能」のキーワードの読み方は、以下に示す通り、
「個性を表す惑星」、「社会との関係を表す惑星」および「社会や個人の長期的な運命の流れを表す惑星」の3種類に分類されます。
<個性を表す惑星>
- 太陽 ・・・ 基本的性格、基本的な行動パターン、決断力、意志、名誉、父親
- 月 ・・・ 感情、気質、幼少時代、母性、想像力
- 水星 ・・・ 知性、学習能力、コミュニケーション、言語能力、情報処理、好奇心、適応性
- 金星 ・・・ 愛情、快楽、美的感覚、異性を惹きつける魅力、芸術的才能、ロマンス、社交性、協調性、金銭
- 火星 ・・・ 勇気、闘志、情熱、行動力、攻撃性、衝動的、性衝動、暴力、性的な傾向
<社会との関係を表す惑星>
- 木星 ・・・ 社会的地位、名誉、成功、発展、人気、財産、幸運のありか、正義、道徳、高度な学問
- 土星 ・・・ 勤勉、厳格、厳しさ、禁欲、試練、忍耐、努力
<社会や個人の長期的な運命の流れを表す惑星>
- 天王星 ・・・ 創造力、発明、科学的センス、革新、革命、自由、反抗、流行
- 海王星 ・・・ 直感、芸術性、理想主義、神秘性、スキャンダル、自己犠牲、奉仕、霊感、薬物、アルコール
- 冥王星 ・・・ 破壊と再生、強制的変化、無から有を生む力、特異な発展、隠された欲望、不可抗力
ホロスコープの読み方・・・その2:星座が表す「特徴」のキーワード
ホロスコープ上の星座が表す「特徴」のキーワードの読み方は以下のようになります。
これらのキーワードは、後で説明する支配星が授けたものです。
- 牡羊座 ・・・ 積極的な行動型、主張、外交的、正義感、単純かつ大胆、自分本位、ストレート
- 牡牛座 ・・・ 控えめな感覚型、所有、正直、素直、マイペース型、頑固、安心感、美食家
- 双子座 ・・・ 積極的な思考型、思考、好奇心、器用、賢明、会話好き、読書好き、変化に強い、若々しい、創意工夫
- 蟹 座 ・・・ 控えめな感情型、感応、自分の世界と外側の世界でギャップ、母性、優しい、自己犠牲、人間嫌い、冷たい
- 獅子座 ・・・ 積極的な行動型、意志、自分のイメージ、る演技派、自己表現、褒め言葉に弱いお人よし、姉御肌。
- 乙女座 ・・・ 控えめな感覚型、分析、感性が鋭い、緻密で客観的な分析、ズバリと口に出す、人の批判、公平、サービス精神旺盛
- 天秤座 ・・・ 積極的な思考型、比較、公平、意見を聞く、優柔不断(一見)、バランス感覚、調和、安定、審美眼、ファッションセンス
- 蠍 座 ・・・ 控えめな感情型、欲望、自分をさらけ出さない、集中力、洞察力、カリスマ性、自分の世界と外側の世界でギャップ、独占欲
- 射手座 ・・・ 積極的な行動型、理解、ざっくばらんで、情熱的、楽観的、ストレート、オープンマインド、飽きっぽい、話好き、抜群の記憶力、自由を愛する旅人
- 山羊座 ・・・ 控えめな感覚型、使役、人間の弱さを知る星座、誠実、責任、努力家、慎重、保守的、ユーモア、サービス精神旺盛
- 水瓶座 ・・・ 積極的な思考型、認識、独自性、個性的、天才、寂しがり屋、ちょっとわがまま、貪欲、論理的、流行にも敏感、純粋、友情に厚い
- 魚 座 ・・・ 控えめな感情型、信仰、独自の価値観、理解力が高い、チャレンジ精神旺盛、未知の才能、他人の感情も理解・共感、スケールの大きな生き方
ホロスコープの読み方・・・その3:ハウスが表す「分野」のキーワードと活躍分野・職業
ホロスコープ上のハウスが表す「分野」のキーワードと活躍分野・職業の読み方は、以下のようになります。
- 第1ハウス(本人または生命のハウス) ・・・ 基本的な運命、人生への姿勢、他人が受ける印象、外見、容貌、私生活 → 自己主張が必要な分野
- 第2ハウス(金銭または所有のハウス) ・・・ 経済的能力、金銭、財運、財産、物質、五感 → 金融分野または五感が必要なアーティスト
- 第3ハウス(知識または研究のハウス) ・・・ 学習能力、コミュニケーション、兄弟姉妹、隣人関係、携帯電話、近距離旅行、親戚、交通手段、話術 →
教育分野、通信分野、マスコミ分野、国内旅行・交通分野
- 第4ハウス(家庭または晩年のハウス) ・・・ 家族と家庭生活、晩年、不動産、住居、遺産相続 → 親の職業を継ぐ、在宅ワーク分野
- 第5ハウス(創造または娯楽のハウス) ・・・ 恋愛、株式、ギャンブル、芸術的創作活動、娯楽、娯楽、ラブロマンス、子供 → 証券分野、投資家、俳優、歌手、芸術家、水商売など
- 第6ハウス(勤務または健康のハウス) ・・・ 勤務、就職、雇用、使用人との関係、ボランティア、衣類、義務、ペット、肉体的弱点、病気 → 事務員、秘書、マネージャー、公務員、警察官など
- 第7ハウス(結婚または協同のハウス) ・・・ 結婚生活の内容、配偶者の特徴、パートナー、共同事業、ライバル、取引相手、政敵、論争、裁判の成否 → 共同事業分野、政治家、裁判官、弁護士など
- 第8ハウス(遺産のハウス) ・・・ 遺産相続、セックス、公衆・公的機関からの収入、先祖から受け継ぐ美質、保険金、税金、ローン →
先祖やパートナーの死から有形無形の遺産を受け継ぐ人、配偶者など
- 第9ハウス(意識または外国のハウス) ・・・ 成熟期の精神的発展、外国とその文化、遠距離の旅行、高等教育、出版、宗教 → 専門の教育分野、宗教分野、スチュワーデスなど海外と関係のある分野
- 第10ハウス(職業のハウス) ・・・ 人生の方向、職業、地位業績、意志と野望、社長、役員、校長、目上との関係 → 会社社長や役員、指導者など
- 第11ハウス(友人または希望のハウス) ・・・ 友人、同志、信条に基づく組織、協会、団体活動、社交 → 市民運動、サークル活動などの非営利分野
- 第12ハウス(障害または秘密の敵ハウス) ・・・ 引退、静養、陰謀、病院や刑務所などの隔離された場所、内縁関係、入院、幽閉生活、静養生活、心の中の敵、トラウマ → 奉仕活動や目立ちにくい職業分野
ホロスコープの読み方・・・その4:惑星が複数入ったハウス(分野)と全くないハウス(分野)の占い方
ホロスコープを制作した時、3個以上の惑星が1つのハウスに集中している場合は、あなたの意識がその分野に強く向かっていることを表します。
また、複数の惑星が入ったハウスの場合は、そのハウスのカスプに最も近い惑星の影響力をが最も大きいので、
最もカスプに近い惑星でホロスコープの読み方が決まります。
逆に、ハウスに惑星が全くない場合、あなたの意識がその分野に向きにくい、あるいは一時的に向いても継続しにくい、ことを示しています。
このような場合、惑星がハウスにある場合に比較して多少弱くはなりますが、
そのハウスのカスプが位置している星座の支配星でホロスコープの読み方が決まります。
支配星とはその星座を管理し、運命を授けている惑星のことで、それぞれ惑星の特徴を引き継いでいます。
例えば、天秤座の穏やかな性格は金星の愛情から授かったものであり、山羊座の責任や慎重さは土星の厳格さ・厳しさから授かったたものです。
ホロスコープの読み方・・・その5:惑星には吉凶がある!?
吉星をベネフィック(benefic:恩恵を施す)、凶星をマレフィック(malefic:害をなす)と呼び、以下のように分類されます。
- 吉星(ベネフィック) ・・・ 太陽、月、金星、木星
- 凶星(マレフィック) ・・・ 火星、土星、天王星、海王星、冥王星
水星は知性の使い方次第でで、吉星にも凶星にもなります。
ここで、注意して頂きたいのが、吉星、凶星という呼び方が必ずしも正しくない点です。
吉星は何事も無くのほほんと過ごせる惑星(平穏無事の惑星)、
凶星は戦う力や自己変革力を与える惑星(波乱万丈の惑星)と考えるのが適切でしょう。
売れる芸能人、有能な政治家あるいは有能な実業家を目指すなら、吉星よりも凶星の方が良い影響を及ぼすことを忘れないで下さい。
凶星の影響が強い芸能人・政治家あるいは実業家は、苦難を伴いますが、それだけ自分を鍛え成長しますから、成功を収めることになる訳です。
このように、ホロスコープの読み方は、一種の連想ゲームのようなもので、
読む方のイマジネーションにより大きく変ってきます。
ホロスコープの読み方・・・その6:惑星には格式がある!?
各惑星は、自分の本来の位置である支配星の星座に居る時に最もその力を発揮でき、これをデグニティ(dignity:品位)と呼びます。
また逆に、正反対の星座に居る時は弱点が強調され、これをデトリメント(detriment:害)と呼びます。
さらにこれ以外にも、影響力が強まる高揚(exaltation)と、弱まる衰退(infall)があり、
ホロスコープ上ではマークを色分けして表示しています(どれにも該当しない場合は黒色表示)。
徐々にホロスコープの読み方が複雑になってきますが、もう少しですので頑張ってください。
ホロスコープで読むあなたの本質・基本的なキャラクター
あなたの本質や基本的なキャラクターは、あなたが生まれた時のホロスコープにおいて、太陽のあった星座、
月のあった星座、およびアセンダント(上昇宮)を用いて、以下のような読み方をします。
- 太陽のある星座 ・・・ この星座が、雑誌等でおなじみの星占いで使用される「あなたの星座」になります。
あなたの基本的な行動パターンや決断力には、太陽のある星座が大きく影響しています。
- 月のある星座 ・・・ あなたの内面的な感情や幼少時代の性格には、月のある星座が大きく影響しています。
- アセンダント(上昇宮) ・・・ 生まれた時に東の空にあったあなた星座のことです。
あなたが持っている表向きのキャラクターや容貌・体質影響していますので、他人からみたあなたの印象・イメージを表します。
ここで、具体的な内容は省略しますので、ご自分の情報を入力し、「本質を診断」ボタンをクリックして試してみて下さい。
ホロスコープで読むあなたの運命
運命の読み方は、あなたが生まれた時のホロスコープのハウスに入っている惑星で読みますが、
これに関連して、非常に重要な読み方が、惑星同士あるいは惑星と主要なハウスカスプとがなすアスペクト(角度)の読み方です。
アスペクトには、「安易アスペクト」と「困難アスペクト」があります。
古典的には、「安易アスペクト」は吉角、「困難アスペクト」は凶角と訳されてきました。
しかし、変化の激しい現代において吉角・凶角という呼び方は、必ずしも的を得ていない場合があります。
競争社会で相手に打ち勝って成功するケースでは吉角ではなく、むしろ凶角がうまく作用することもあります。
反面、日々何事も無く安易に過ごせる方には、吉角が現われやすくなりますが、安易に過ごせるため努力を怠りがちになるというアスペクトもあります。
このため、本サイトでは吉角・凶角とは呼ばず、原語に忠実に「安易アスペクト」・「困難アスペクト」と呼びます。
アスペクトは惑星同士あるいは惑星と主要なハウスカスプの組み合わせ分ありますので、量が膨大になります。
このため、これについてはここでは省略し、運命を占った結果に表われたアスペクトについてのみ表示するようにしています。
ご自分の情報を入力し、「運命を診断」ボタンをクリックして、ご自分の占い結果のページを表示させれば、
該当するアスペクトに関連するコメントのみ自動的に表示されますので、どなたでも容易に運命を読むことができるでしょう。
ホロスコープで読むあなたの未来 - トランジット法
ホロスコープによる運勢の変化の読み方にはいくつかの方法がありますが、
ここでは最も一般的に使用されている読み方である「トランジット(Transit)法」を使用します。
天を運行する惑星は、黄道12星座をめぐりながら、同時に出世時のホロスコープの惑星上を通過(Transit)し、アスペクトを形成します。
惑星のアスペクトが、ある定められた運勢の意味を持ちますので、このアスペクトを形成する時期を読めば運勢が読める訳です。
太陽は1年に1回ホロスコープ上を回りますので、出生の惑星とのアスペクトにより一年の運気の変化を読むことができます。
また、ゆっくり運行する3個の大惑星、木星(運行周期11.86年)、土星(運行周期29.46年)、天王星(運行周期84.02年)が、
出生の惑星と形成するアスペクトは、人生の大きな転機など、大きな幸運期・不運期を表しますので、特に注目する必要があります。
「トランジット法」では、以下の4種類のアスペクトを使用します。
その意味については、アスペクトを形成する惑星により大きく異なります。
- 運行する惑星が、出生ホロスコープの惑星とコンジャンクション(0度)を形成する時。
- 運行する惑星が、出生ホロスコープの惑星とオポジション(180度)を形成する時。
- 運行する惑星が、出生ホロスコープの惑星に近づきながらスクエア(90度)を形成する時(上方スクエア)。
- 運行する惑星が、出生ホロスコープの惑星から遠ざかりながらスクエア(90度)を形成する時(下方スクエア)。
上記アスペクトを誤差ゼロで形成する時が最も強力な意味を持ちますが、一般的に±8度の許容誤差(オーブ)を含みます。
即ち、上記アスペクトに近づきつつある時には影響力が徐々に強まり、逆に遠ざかりつつある時には影響力が徐々に弱まります。
したがって、運勢の変化という意味では、誤差ゼロでアスペクトを形成した時よりも、近づきつつある時の方が、
「幸運期への変化」あるいは「不運期への変化」をより強く感じるかも知れません。
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