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  たった今見た夢。

冒頭はあいまいでよく思い出せないが、気が付くとヨーロッパの田舎の道を歩いていた。
視点が変わり、大きな湖の湖畔よりの水上に駅のプラットホームが見えてきた。

湖を縦断するような形で線路が配置されているようだ。遠くにはアルプスのような山々が見える。
駅には、18世紀～19世紀ごろの衣装をまとった紳士・淑女が見送りに来ていた。

そこで私の視点が左に向けられ、クラシックな蒸気機関車と客車がホームに止まっているのが見えた。

客車の最後尾車両にチンパンジー顔の、ビン底眼鏡をかけた小さな男がベル・ボーイ風の衣装を身にまとい先頭を見ていたが、私と目が合い何かの合図をしてくれた。夢であることは、はっきりと認識できた。

彼が、合図を出す前後くらいから「ラデツキー行進曲」が流れ始め、発車の合図と思った私は、ゆっくりとした足取りで列車に乗った。

私の乗った客車は、上流階級の下の方、あるいは中流階級の最上位の身分の人間が乗るところらしく、絵画から飛び出したようなフロックコートやドレスを身にまとい、車窓の風景を楽しんでいる様子だった。

私はなぜか通路上に立ったままの状態で乗っていたが、ふと前を見ると、リンカーン大統領がいて私に席を譲ってくれた。「ありがたいな」と思って座ったところで目が覚めた。

ちょっと幸せな気分になった。

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