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睡眠のメカニズム

夢占い師・ゆめ
夢占い師・ゆめ
   睡眠障害を克服する に記述した通り、睡眠は人間にとって重要ですが、なぜ重要であるかが科学的に完全に解明されている訳ではありません。 しかし、人間の睡眠のメカニズムや、睡眠中に夢を見るメカニズムについては明らかになっていますので、 ここでは夢を見るメカニズムについてご紹介しましょう。
   比較的熟睡できる方の睡眠の深さを表わす睡眠曲線は概ね下図のようになっています。 下図の横軸は、睡眠開始後の経過時間であり、縦軸は睡眠の深さを表わします。
睡眠に入ると、最初に深い睡眠に入ります。 これを徐波睡眠と呼ばれますが、この徐波睡眠時に成長ホルモンの分泌が最も多くなり、細胞の増殖や組織損傷の修復を進めます。 その後80~100分程度のサイクルで、浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠が繰り返されます。 そして、時間の経過と共にノンレム睡眠の睡眠の深みは次第に浅くなり、レム睡眠の時間が長くなり、最後のノンレム睡眠の後に覚醒します。
睡眠曲線・レム睡眠・ノンレム睡眠
睡眠曲線・レム睡眠・ノンレム睡眠

脳を発達させるレム睡眠と脳を休めるノンレム睡眠

   レム睡眠(REM睡眠)は、Rapid Eye Movement(急速眼球運動)に由来します。 即ち、体は寝ていますが、眼球がキョロキョロ動いているという特徴から名づけられたものです。
ノンレム睡眠時には、脳温が下がり脳の代謝量も低下しますので、脳を休めていると考えられています。 それと同時に、前述の通り、成長ホルモンの分泌が最も多くなり、細胞の増殖や組織損傷の修復を進めます。
これに対してレム睡眠時には、記憶や感情の固定と消去をしていると考えられています。 このため、レム睡眠が少なくなると記憶が悪くなりますので、言語や技能の習熟が悪くなるという多数の実験データが公開されています。

年齢と共に減少するレム睡眠

   睡眠時間にはかなり個人差がありますが、平均すると概ね以下の通り、年齢と共に短くなります。
また、レム睡眠時間の総睡眠時間に対する割合も、以下の通り年齢と共に少なくなります。
これは、幼少期の脳の発達には、総睡眠時間だけではなく、レム睡眠が重要であることを物語っています。

夢を見るメカニズム

   前述の通り、レム睡眠時には、記憶や感情の固定と消去が行われますので、 この記憶と感情の固定と消去の段階において、日常生活で無意識の中に閉じ込められた感情が開放され、様々な夢を見ることになります。
『個人的な無意識』の中に閉じ込められた過去の経験や抑圧された感情や欲望、 あるいは『集合的無意識』の中に閉じ込められた民族や人類に共通した感情や意識が、レム睡眠の段階で形を変えて夢となって現れます。
ただ、我々はレム睡眠の度に夢を見ているようですが、覚醒した時に全てを記憶している訳ではないようです。 殆どの場合において、覚醒直前のレム睡眠時に見た夢のみ記憶しているようです。
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