個別の手相線によく現れる分岐や鎖状線などの見方については個別の手相線の項で解説していますが、ここでは、 魚の形をしたフィッシュ、星の形をしたスター、十字の形をしたクロスなどの特殊紋の見方について解説します。

手相診断において、掌丘に単独で現れたり、手相線の途中に現れる特殊紋を見逃すことはできません。 特殊紋には、フィッシュのようにどの位置に出ても運命の好転を示す紋、 スターのように出る位置によりラッキーであったりアンラッキーであったりする紋、 およびどこに出てもアンラッキーな紋がありますので、紋の種類を正確に見分ける必要があります。 以下、フィッシュなどの特殊紋の見方を詳しく見てみましょう。

   図1に示す通り、フィッシュは、文字通り魚の形をした非常に珍しい紋の手相線です。 フィッシュは掌丘に単独で現れることもありますが、通常は、運命線、太陽線、結婚線、あるいは旅行線に鯉のぼりのように接して現れます。 フィッシュは、幸運の訪れを告げる幸運の手相線で、出る場所により意味が異なります。

運命線に接するフィッシュは、『運命線の流年法』で求めた歳から運命が劇的に好転することを暗示し、 成功を意味する太陽線に接するフィッシュはその成功が輝かしいものであることを暗示しています。 また、結婚線に接するフィッシュは結婚により運命が劇的に好転し、 旅行線に接するフィッシュは旅先での出会いや出来事により運命が好転することを暗示しています。

   図1に示す通り、スター（星）は、3本以上の線が一点で交叉する手相線です。 知能線や運命線などの手相線上に現れれば、4本以上の線が一点で交叉することになります。 一般的に、スターは、現れた掌丘（しょうきゅう）の意味を強めます。 このため、スターもフィッシュと同様に幸運の紋と見なされますが、現れる位置によっては例外もあります。 例えば、木星丘 に現れれば、リーダーシップを発揮して社会的地位を高め、 水星丘 に現れれば、商才を発揮して事業が成功する暗示となります。 しかし、土星丘 に現れれば、 努力や忍耐が必要であることを暗示していますので、障害や困難を伴います。

   図1に示す通り、クロス（十字）は、2本の線が一点で交わる手相線です。 知能線や運命線などの手相線上に現れれば、基の手相線も含めて3本の線が一点で交叉することになりますが、この場合はスターではなくクロスになります。 一般的に、クロスは不運の紋とされています。 ただし、木星丘 に現れた場合は、昇進や希望の実現を意味し、幸運の紋と見られます。 また、感情線と知能線の間（掌の中心付近）にある十字は神秘十字と呼ばれ、困難や災難などから先祖が守ってくれていることを暗示しています。

   図1に示す通り、四角紋は、4本の線が井桁上になる手相線です。 一般的に、四角紋は、現れた掌丘（しょうきゅう）や手相線の意味を補強してくれますので、 幸運の紋と見なされます。 特に、四角紋が、手相線が途切れた部分に現われて、途切れをつなぐ状態になることがありますが、 これは途切れにより弱まった手相線をつなぎ合わせることにより手相線の意味を補強してくれますので、困難や障害から逃れることができることを暗示しています。 ただし、感情線上に現われた四角紋は、感情や愛情の波乱を暗示しますので注意しましょう。

   一般的に、三角紋は、スタート同様に、現れた掌丘（しょうきゅう）の意味を強めます。 このため、土星丘 以外での出現は幸運を表します。 しかし、手相線に接したり、手相線がその一辺を形成したりしている場合は、この手相線の意味が弱められますので、注意も必要です。 ただし、感情線上に現われた三角紋は、一芸に秀でていることを暗示するようです。

   島や斑点は、現われた掌丘や手相線の意味を弱め、障害や困難を暗示する紋です。 生命線上に現れれば怪我や病気など健康上の不幸を暗示し、感情線上に現われれば感情や愛情の乱れや心臓・目などの衰えや病気を暗示し、 太陽線上に現われれば成功に陰りが表れることを暗示しています。